父として考える」東 浩紀・宮台 真司(著)

昨夏に出た本で対談はさらにそれよりも前のため、今の社会事情で同じ意見かは分からないが、子育てをテーマに、教育や日本社会のあり方、問題点へと展開していく。表題通り「父として」考えた結果か元々の思想がベースかどうかは分からないが、父になって少し変わってきた(かもしれない)二人の考え方がうまくまとまっていたように思う。が、結局宮台真司氏がまとめた「あとがき」を読めば本書についての要点は出ているようにも思う。ちなみに読みながら気になったキーワードや文書があったらページの隅を折っていたが、自分が折った箇所が10箇所以上、読み手によっては気になるポイントは増えるかもしれない。対談本の編集でさらっと読めるので、普段新書を手に取らない人なんかが読むには気軽で良いかと。

成金」堀江 貴文(著)

前作「拝金」に続くホリエモンの小説2作目。前作同様やはり短い時間でさらっと読める。自分は空港で購入後、飛行機の待ち時間と移動時間で読み終わった。特定の時代(WEBと携帯が日本で普及してきた90年代後半)に、それらに興味があって、今なお興味がある人にとって面白い内容だと思う。「拝金」でもそうだったけど、著者に対して嫌悪感が少しでもある人にとっては読まない方が良いかな。逆なら問題ない。

ジョーカー・ゲーム」柳 広司(著)

上記同様、移動時用。ハードカバーのときから多くの本屋ではプッシュされていたように記憶している。「天才スパイ集団」というなんとも男の子が好きそうな設定での短篇集。時代設定は現代ではなく昭和前半。とはいえ細部まで設定が忠実なわけではないが。伊坂幸太郎の「死神の精度」とかと同じような短編の設計に感じるので、伊坂好きで”男の子”なら楽しめるかもしれない。ただ本屋がプッシュするほど、何か残るような作品でないけどね。むしろ内容が軽くてそこがいいんじゃないかと。


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