年々、本を読まなくなってきたので、読了本の更新をすることがなく。なんとなくもう少し読んだ本があった気がするのだが、記憶に残っていないくらいだから大した本じゃなかったのだろう、と思うことにする。(自分の記憶力の低下は棚に上げる)

悪童日記」アゴタ・クリストフ(著)
ふたりの証拠」アゴタ・クリストフ(著)

そんな中、年明け早々に読んだのがこの2冊。これは多くの人に読んで欲しいと素直に感じた。年明けにして、2017年に私が読んだ本で1番は確定だな、て思った。

アゴタ・クリストフは相当有名な作家らしいし、この3部作の1作目「悪童日記」もかなり有名らしい。が、どちらも知らなかった。よく聴いているPodcastで紹介されていたのをきっかけに読んでみたのだが、正直言って衝撃だった。何がどう衝撃かうまく言葉に出来ないのだが、いつの間にか本にのめり込んでいき、いきなり終わった!(Kindleで読んでいたから残りページ数みたいな手の感覚もないため、本当にいきなり)
読み終わった瞬間、若干茫然として、そのあと誰かとこの本を読んだ人と話がしたい欲求が押し寄せて来た。そういう本って初めてかも。

第二次世界大戦は日本の場合、国内の空襲の話ばかりで、海外(この作品はハンガリーが舞台)がどうだったかはあまり知る機会がない。とはいえこの作品は、悲惨な情景とかをドロドロ表現するのではなく、終始淡々とした文章かつ主人公の冷静な雰囲気で話が進むが、読み進めるうちに想像力がかきたてられ、淡々とした文章ゆえに色々と考えてしまう。知っている人にとっては今更からなんだろうけど、すごい作品だと感じた。
衝撃そのままに、いてもたってもいられず2作目「ふたりの証拠」も同じように読みきり、あとは3作目「第三の嘘」を読むのみ。

本日は、お日柄もよく」原田マハ(著)

さらっと読めそうな本を、というリクエストに対して、貸してもらった本。見事にリクエストどおり。本当にさらっと読めて、読了感も良かった。ストーリーはそこまで凝っているわけでもなく、まぁ、実話に照らし合わせながら想像力高めながら読む感じだけど、一つ一つの文章や言葉のチョイスが秀逸だなー、って。読んでいて気持ちが良い。
結局、読み終わったあとにすぐに著者の悦の作品を数冊買ってしまった。

あなたは、誰かの大切な人」原田マハ(著)

その買ってしまった数冊のうちの1冊。短編集のため、あっという間に読めてしまう。この人の作品はこの2冊しか読んでいないし、ご専門の芸術関係を題材にした作品は読んでいないので、表現として正しいかは分からないが、ここまでのところ、非常に読了感が良い。特に人の内心の小さな動きを、端的な文章で表現していてすごいな、て思う。

40 翼ふたたび」石田衣良(著)

40歳という年齢をどう考えるかは別として、そのくらいの年齢になると色々考えることもあるだろうな、と思う。まぁ、自分もいつの間にかその年齢に近付いてきてはいるんだが。
で、そんな一冊をソロキャンプしながら読んだもんだから、仕事やら人生やら健康やらなんか色々と考えたり。ストーリーどうというより、読み終わったあとになんとなく自分のことを考える一冊になるのかも、ある意味、自己啓発本?
これもさらっと読める一冊。

2017年は、読んだ本こそ少なかったが、全般的に良い本を読めたので良かった。つまらないな、て感じるのが1冊もなかった(か、覚えていないか途中で読むのをやめたか)。来年はやはりそんなに多くの本を読みはしないと思うが、せめて新しい本は買わないで積読になっている作品をいったん読みきってしまおうと思っている。


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