一月ほど前に佐賀県武雄市の”TSUTAYA図書館”に武雄青陵中の中学生が登下校中に立ち寄れないというニュースを見た。理由は、登下校中に生徒だけで飲食店に出入りすることを禁止しているが、図書館の中にスタバがあるから。具体的な内容は以下の通り。

 佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長は9日の市議会本会議で、民間に運営を委託した武雄市図書館に対し、県立武雄青陵中(平川年明校長)が登下校中の立ち寄りを生徒に制限したと明らかにし、学校側の対応を批判した。一般質問への答弁で「非常に不見識で憤りを感じる」と述べた。

 武雄市は図書館の運営を4月から、DVDレンタル店「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に委託している。市長の目玉政策の一つで、カフェ「スターバックス」が館内に出店、利用者も増えている。

 一方、平川校長によると、武雄青陵中は登下校中に生徒だけで飲食店に出入りすることを校則で禁止。図書館についてもスターバックスがあることを理由に、保護者同伴でない限り寄らないよう求めている。登下校時以外は、図書コーナーならば生徒だけでの利用を認めているという。

 樋渡市長は本会議後、取材に「生徒から『図書館に行けなくて困る』との声を聞いた。学校の越権行為で生徒の自由を抑え付けている」と語った。

日本経済新聞 2013/12/10 2:14
スタバ併設TSUTAYA図書館 佐賀の中学「登下校中ダメ」

そんなおかしな話があるか?というのが正直な感想。それを言い出したら、喫茶店が併設されている病院にお見舞いに行くことも校則で禁止!て言っているのかな、と。昔からの流れが全てで、新しい文化や都会的な媒体を拒絶してしまう、そういう発想の一端なのかもしれないと思った。

地方は子供の生活環境から都会的なものを排除したがり、逆に都会は地方的なもの(木々が生い茂っている場所や水辺など)を排除したがるのかもしれない。

まぁ、いずれにしても校則があることが悪いとは思っていない。社会に出ればもっと制限や我慢がつきまとう。ただ、学校の校則って何故ダメかが論理的に説明がされていないものが多い気がする。下校中の飲食の問題はなんなんだろうか。飲食が悪いのではなく、金を持ち歩くことが危険要因でその延長に”買い食い”があるのかな、と。校則によっては、学校や先生が管理を楽しているようにも映る。

いったい校則は誰のためのものか。選択肢が無数になった現代では数十項目の校則で判断するのはマイナスが多くなる。何でも「校則で禁止だから」で済まそうとするのではなく、一つ一つの必要性とそこに潜む本当のリスクを考えてから判断した方が良いのではないかな、と思ったニュースだった。


Similar Posts (Posts or dissimilar):関連するようなしないようなエントリの抜粋