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年々一年の経過が早くなっていると感じるが、2016年は自分の人生にとって大きく環境が変わった一年だったこともあり、例年になく高速に過ぎたように感じる。昨年は車を買い替えたりキャンプを始めたりと色々あったが、今年は仕事が最優先だった。

そんな中、2016年の私生活の変化といえば、動画撮影と編集をするようになったこと。
練習がてらのところもあるが、公開することで成長に繋がると思って、一部はYoutubeにアップし始めている。良ければ以下のチャンネルを覗いて頂ければ幸い。

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[ 3188GRAPHICA ]

長く写真を趣味(今となっては趣味と言えるかどうかも怪しいが)にしていたが、動画の世界は未知数だったし、編集も考えると今はまだ、、、と思っている世界だった。
だったが、昨年のキャンプ同様、「いつか」と思っている「いつか」は絶対に来ない。だからとりあえずやってみることにした。きっかけは大事で、近所や自宅の風景を被写体にしても、なかなかはまる要素は少ないと思っていた。が、ちょうど秋に地元に帰る予定があったため、少し足を延ばして「いつか」行きたかった京都の伏見稲荷に立ち寄った。そのときの様子はこちらから

絵的に十分な素材だから、これをきっかけに動画撮影と編集を始めてみた。
そこから3ヶ月、ある意味計画通り、ただただ動画の世界にはまって年末まできてしまった。



動画は、写真の世界では全く感じなかった別世界。18歳くらいのときに写真にはまって、ひたすら写真を撮ったり、暗室に籠ったり、写真の本を読んだり、写真展に行ったりして、多くのことを純粋に吸収した楽しさに再会した感じがある。やってみて良かったと単純に思える。

ショートムービー含め映画の世界、監督という生業に憧れる人が一定数いることが理解できるようになった。動画の世界での自己満足の最高到達点なのかもしれない。

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動画を撮るようになって見る目が変わったのが、CMとTV番組とTV番組のつなぎの2~3分のミニ番組。カメラワークやシーンの切り替えとかを中心に見るようになり、これは自分で撮らないと分からない。特にテレビ朝日の「世界の街道をゆく」なんかはとても良い映像が多い。カメラもEOSを使っているあたりに可能性を感じる。

報道番組などで人に取材している映像も気になる点が多く、これまで全然気にならなかった手持ちによるブレとかが分かるようになった。逆に映像として、被写体によってはここまではOKなのか、というのもTVから学べる。そうやってみるとCMは基本手持ち撮影していないからかブレはなくとても洗練されていて見ていて参考になる。



3ヶ月ほど動画を撮っていて感じるようになったことの一つに、編集とは別に自分が好きな撮り方というのが分かってきた。編集は編集で色々好き嫌いがあると思うが、そもそもの素材としての動画自体の撮り方にもそれがあるという点。まだうまく説明が出来ないが、一言で言うなら「構図」がそれで、絵のような、静止画のような、写真のような動画が好きなんだな、と。もともと躍動感のある写真を撮るのも、そういう絵を書くのもあまり得意ではなく(正直、人を被写体にすることが非常に苦手)、風景や静物が自分にとっての被写体のメイン。

余談だが、人が静物のように切り取られているから、植田正治の写真が好きで、一瞬しかない動きを切り取っているからアンリ・カルティエ=ブレッソンに憧れたのかもしれない。

「絵のような動画、静止画のような動画、写真のような動画」というのはとても伝えにくい。動画なんだけど被写体が全然動かないとか、そういう構図にした動画が好きという方が適当で、写真と動画は構図が大きく違うように思う。写真が黄金分割を重視していることに対して、動画は被写体自体に動き・情報量が多いため、構図としてはどちらかというと被写体を中心に寄せる傾向にあると思う。ただ、自分が好きな映像は、写真のような構図を使った動画で、そういう点ではTVではあまり目にせず、音楽PVやヨーロッパ系の静かな映画などの方が該当する物が多いと思う。GoProなどのアクションカム、THETAのような360度カメラが映す世界とは対極かもしれない。

自分のイメージに近い映像は、例えば、セルゲイ・パラジャーノフの映画とかがそれ。すごい好き。

小津安二郎の「麦秋」なんかもほぼフィックスで撮っているから好きだけど、被写体がセンターにくるところが少しイメージと違う。

難しいのが、デジカメに慣れ切った現代では、フィルム時代と異なり、写真にはトリミングがし放題という点がある。動画も出来ないわけではないが、単純な編集より上位のレイヤーに位置するため、言うほど容易ではない。だからこそ、最初からしっかり構図を決めて、そのイメージ通り撮れた動画は、自分の中で納得がいくものになる。

とはいえ、今々の時点でそういう動画が撮れたかというとやはりなかなかどうして難しい。

自分の動画では、この動画のオープニングの電車の構図とか、

この動画のエンディングの構図が少しずつイメージの具現化に近付けているかな、と感じたものだけど、正直まだまだ。。。

もう一つ。
動画を自分で撮るにあたってどこかで抵抗を感じていたことがあって、それはH/Wのスペック。カメラと、編集するPC。
このあたりは別エントリにまとめたいと思う。


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