年明けの頃は順調に本を読んでいたが春先から全然読まなくなってしまった。というのも勉強にシフトしていて、英文法の本とかITサービス系の本は読んでいるのだけど、あまり一般的な読書には時間を割いていない。なので、少ないけれど、とりあえず2014年ここまでに読んだものを。

天地明察(上・下)」 冲方 丁(著)

江戸時代前期の囲碁棋士で天文暦学者の渋川春海の生涯を描いた作品。前半なかなか乗ってこなかったが、途中から夢中になって一気に読み切ってしまった一冊。ついでに映画も借りて観てしまった。最後の3行できれいに着地というかホッとさせてもらえた感じ。第7回本屋大賞。

仕事に活きる禅の言葉」 島津 清彦(著)

仕事に活きるかどうかはさておき。禅の教えを要約して、仕事に当てはめるとこんな感じ、という一冊。とにかく読みやすくてあっという間に読める。内容はちょっと後付け感があったり、繰り返し感があったりするのが正直なところ。基本的にはよく見かけることばかりなので新鮮さはないけど、「只管打坐(しかんたざ)」の解釈はなるほどという感じかな。

禅、シンプル生活のすすめ」 枡野 俊明(著)

上の本と連続で読むことで、見方・解釈が色々あるな、と。本当はもう一冊くらい禅入門系読んだ方が良さそうだと思っている。とにかく読みやすい。読むタイミングによって受け取り方が変わるような気もする。そういう意味では時々ぱらぱら読んでいると、自分の立場や解釈によって受け取り方が変わってくるような気がする。

FREE TOKYO」 ジョー横溝(著)

無料で楽しむ東京ガイド本。子供と週末に行くところを探すのはなかなか至難だったりする。意外にお金がかかったりもするし。そういうところを助けてくれる一冊だ!と勝手に信じて中も見ず手に取ったが、実際はもっと大人向けの施設ばかり。

が、しかし。これがなかなか興味深かったり、そこに建物があることは知っていても中までは知らなかったり、という場所が多く、知見が広がった。ちなみに自分がメモった(実際に足を運びたいと思った)のは8/100施設。多いとみるか少ないとみるか。うち4つ(半分)がお寺がらみというのはどういうことだろう。

読書の技法」 佐藤 優(著)

元外交官やら鈴木宗男氏がらみの逮捕で有名な著者。最近ではその読書術、流儀なども話題。そんな著者の2011〜12年頃の連載をまとめた一冊。主に熟読術、速読術、読書ノートなどについて。速読はポイントを絞ってインデックス化していくなど、無意識にやっていることがきれいにまとめられているわけだが、なんにしても読書にあてる時間の確保、そのための意識の持ち方、そして読書により完全に吸収するには時間が不足している現実ということが一番訴えたいポイント。一朝一夕で身に付くテクニックという感じでもなく、少なくとも自分にとってはつめみ食いがちょうど良い感じ。ちなみに熟読と速読の重要ポイントだけだったら、表紙カバーの折ったところに簡易(だけどそれで十分)にまとめられていたり。

著者の論評など好き嫌いやら偏りやら感じることもあるだろうけど、個人的には嫌いではない。この人を嫌いじゃないっていう前提がないと読むのはしんどいかも。そういう点は堀江貴文氏と通づるような。

簡易土佐弁辞典」 一の瀬 愚(著)

高知空港の売店で買った一冊。土佐弁関係の本は何冊か持っているけれど、なんだかんだでこれが一番実用的かもしれない。特に後ろ半分をまるまる割いている「解説 土佐弁のしくみ」がちょっとした教科書風で、時制(土佐弁は日本語で唯一現在完了形をもっているのでそこらへん重要なので)とか、現代の若者世代による土佐弁の変化を整理した「新しい潮流」の項など普通に読み物として面白い。最後のページは高知の地図だったりして、ここらまでくると何がなんだか分からない。高知好き、高知行くならおすすめ。行く前に手に入るのか分からないけれど。


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