読了本の記録を10年ちょっと書いてきたものの、誰かに「好きな本か面白かった本ってなんですか?」と聞かれたときにすぐに答えられるかというと意外にそんなにあるわけでもないしぱっと出てこなかったりする。なので、10年分を振り返ってみて、印象に残っている本をまとめてみようと思う。そもそも読んだ総数が大したことない中でだが。

で、まとめてみるとびっくりするくらい王道なものが多くて苦笑い。映画なりドラマなり映像化されているものも多いし、目新しいものや「え?これ知らなかった!」て言われそうなものが全然ないという結果に。やはり有名な本や映像化される作品は面白いということなのだろうな、と。あと基本的に新作本を読むことがないので、今更感もプラス。それでも知っているけど読んだことないっていうのが人によっては数冊くらいあると信じて、とりあえず列挙し一言そえてみる。

【小説】

「ハサミ男」 殊能 将之 (著)

最後にやられたー、ってなるのが好きな人向けの推理小説 その1。推理小説好きです、って人で読んだことがない人に出会ったときは必ず教えている。

「十角館の殺人」 綾辻 行人 (著)

最後にやられたー、ってなるのが好きな人向けの推理小説 その2。まぁ、ある程度はよめるんだけど、それでも楽しい。

「ゴールデンスランバー」 伊坂 幸太郎(著)

監視社会の良し悪しを考えずにいられない。が、読了感も良く少しホッとするし、常に場面も想像できるし、疾走感もあるし、面白い作品。ビートルズでも聴きながら読みたくなる。

「容疑者Xの献身」 東野 圭吾 (著)

著者の代表作の一冊ではないかと思う。悲しいが、それを超えた大きな愛情を感じる。「天空の蜂」と並んで好きな作品。

「悪童日記」アゴタ・クリストフ(著)

読み終わったあとに読んだことがある人と意見交換したくなるすごい小説(というのが自分の感想)。衝撃を受けた。

「沈まぬ太陽」 山崎 豊子 (著)

名作にして大作。悲しい作品は苦手なため、避けていたがやはり気になって読んでしまい、案の定3部の御巣鷹山篇で泣いてしまった。

「ジェネラル・ルージュの凱旋」海堂 尊(著)

チームバチスタシリーズはだいたい読んだが、これが一番面白かったし、バチスタシリーズに足りなかったパーツを補った気はする。だいたい誰しもヒーローは好きだからね。

「天地明察」 冲方 丁(著)

気がついたときにははまっていて一気読みしてしまった作品。時代背景なども思い描くとさらに楽しめる。ちょっと聖地巡礼?みたいなことしたくなる。

「点と線」 松本 清張(著)

こちらも超がつく名作。推理トリックはその時代を映す。

【自伝・実話よりの本】

「赤めだか」 立川 談春(著)

落語が好きなら是非という一冊。そんなに落語のことは書かれておらず、立川談志との師弟愛という方が良いかも。あたたかい。

「マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男」 マイケル・ルイス(著)

野球(特にメジャー)が好きなら是非という一冊。今でこそ当たり前になったセイバーメトリクスの成り立ちを知ることができる。アスレチックスが好きになる。タイトルから想像すると金の話に思えるけど、むしろ人と人の話。

【自己啓発や働き方の意識に近い本】

「カモメになったペンギン」 ジョン・P・コッター/ホルガー・ラスゲバー(著)

仕事で愚痴ることは誰でもできるが、変えることは自分から動いた人にしかできないと思っているのだが、それを超絶分かりやすい絵本にしてくれた一冊。著者の「企業変革力」を読む前に読むと良いかと。

「佐藤可士和の超整理術」 佐藤 可士和(著)

いまでこそミニマリストという言葉が当たり前だが、それより前から徹底している考え方。結構、影響を受けた気がする。

「夢をかなえるゾウ」 水野 敬也(著)

数多ある自己啓発本は、だいたいこれと同じことを言っている。そうなるとすっと自分に入ってくる読みやすい本が良いわけで、おそらくこれがその一冊。

以上が、このブログで書いている本の中で面白かったな、て思った作品。それより以前に読んだ本で面白かったのもあるにはあるけれど、まぁ、自分用にもちょうどいい数になったので良いかな。むしろ、こうやってまとめられるくらい細々でもブログがずっと続いている。自分がやってきたことの中で、特に長く継続していることなのかもしれない。記憶は常に曖昧で、忘れやすいからこうやって残しておくのも悪くはない、と思う。誰のためでもなく、自分のために。


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